今日は店じまいしました

アクセスカウンタ

zoom RSS 親子でわかるブリタニア思想史

<<   作成日時 : 2011/02/13 12:28   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

コードギアスに出てこない言葉の一つが「人権」です。
人の尊厳(human dignity)は台詞に出てきますが、人権はないです。

歴史的には「人権」のほうが先です。17〜18世紀の市民革命や啓蒙思想から生まれた概念で、人間が生まれながら持つものとして「再発見」されます。

「人の尊厳」はもっと時代が下り、20世紀です。国連憲章(1945年)では明確に使われます。帝国主義、多くの紛争、二度の大戦を経て、ようやく人類は「人の尊厳」に目覚めた。これが私たちの世界です。

コードギアスの世界では、アメリカの独立戦争は失敗するから、アメリカ独立宣言はない。でも、フランス人権宣言はありそうですね。ルソーやモンテスキューもいたでしょう。

ブリタニアには思想が弾圧された時代があったと思います。第一話で軍人がルルーシュに「主義者か?」と言い、ルルーシュもディートハルトに同じ言葉を使いますね。
英訳は radical か some kind of radicals です。
かつては弾圧され、インターネットが進んだ結果、そこそこ読める状況でしょう。でなければ、主義者やラディカルは生まれません。

本国より、植民地のほうが読みやすいかもしれないですね。植民地の言語のものは厳しく統制されても、EUのものが読めます。日本の生活が長いルルーシュとナナリーは、他の皇族より進んだ思想や価値観の持ち主です。

シャルル皇帝の演説「人は平等ではない」の「人」は、やや抽象的です。フランス人権宣言の「人」は抽象的でした。シャルルの頭の中は髪と同じで18世紀です。

シュナイゼルの「人」も抽象的です。19世紀の感覚の持ち主じゃないですか?

ルルーシュの合衆国日本宣言の演説では「あらゆる人種、言語、宗教…」と具体的です。思想史的には一気に進みます。

私たちの世界で「人」の定義が具体的になるのは20世紀半ばです。国連憲章は「人種、性、言語、又は宗教による差別のない…」と、まだるっこしいほど具体的です。

人権に話を戻すと、17〜19世紀までの人権の基盤は自由権です。職業選択の自由、信仰の自由、思想の自由、学ぶ自由、蓄財の自由も当然あります。

自由権は危険もはらんでいます。金持ちの子は学ぶ自由と職業選択の自由を享受する。貧乏な家の子には無理です。だから、貧困の連鎖が起きやすい。自由権の世界はある意味、弱肉強食なのです。

社会的弱者は生存権と社会権が認められなければ、未来はない。生存権と社会権を明確に打ち出したのはワイマール憲法です。この頃から、自由権・生存権・社会権が揃って人権という考え方が主流になります。

ブリタニアは一定の自由権は認められいますが、生存権と社会権の意識が極めて希薄な社会です。この2つは「優しい世界」に必要不可欠です。ルルーシュはナナリーを通して、思想史的には100年以上先まで辿り着いています。

さらに先を行ったのがナナリーです。2期になると、自己決定権と尊厳を重視しますね。現代においても、議論が絶えないテーマです。

シャルル皇帝は18世紀、ルルーシュは20世紀半ば、ナナリーは現代。思想史的には、こんな位置付けだと思います。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
親子でわかるブリタニア思想史 今日は店じまいしました/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる